リビア革命で来年の給料は6万円減る!
チュニジアに端を発する民主化運動が、この世界18位の産油国に飛び火した。2月23日の原油価格は、2年5カ月ぶりに1バレル=100ドルを突破。過去最高値は08年7月の同147ドルだが、それに次ぐ史上2番めの高水準となった。リビアの1日の産出分180万バレルのうち、100万バレルを生産停止にした影響がもろに出た格好だ。
日本は原油の100%を輸入しており、うち87%が中東からの輸入。原油価格はどこまで上がるのか。
野村ホールディングスは23日、1バレル220ドルを超える可能性もあるとの試算を公表した。リビアとアルジェリア(2カ国で日量300万バレル)が同時に生産をストップすることが前提だが、原油高騰は現状で止まりそうもない。
「このままいけば第3次石油ショックとなる可能性がある」と語るのは、民主党参議院議員で、中東調査会上席研究員の大野元裕氏だ。「じつは、中東や北アフリカの政変は、石油の需給からみれば現時点ではあまり影響がないんです。リビアの減産分はサウジが代替するし、エジプトの政変の影響があるスエズ運河経由の原油は世界の流通量の1.1%にすぎない。問題は、混乱が長引き、投機筋が原油へ投資することです。それが価格の\”プレミアム\”となって高騰がさらに続くという悪循環を生むんです」。
もうひとつの悪夢は政変や混乱が周辺国にまで波及したときだ。
「混乱がサウジアラビアやイランにまで波及する可能性がある。実際、これらの国でもデモが起きています。サウジは日本の輸入量の約20%、イランは約10%を占める。エジプトやリビアとはインパクトが全然違う」(大野氏)
では、第3次石油ショックはいったいどんな様相になるのか。ここに興味深い試算がある。原油の平均輸入価格が今年100ドルを超えると、海外の産油国に支払う金額(所得移転額)が昨年より約8兆円増加するというのだ。これを日本の総人口で割ると、単純計算で国民1人あたり年間約6万円を超える負担増となる。簡単に言えば、来年の給料が6万円減るか、物価が6万円分上がるのだ。
(本誌ではもっと具体的に解説しています)
【FLASH】
第二次世界大戦では一時ドイツと同盟を結び、東欧に侵攻してポーランドを占領、フィンランドにも圧迫を加えたが、やがて同盟を破ったヒトラーに攻め込まれて西部の広大な地域をドイツに占領され、大きな被害を受けた。
